米国東海岸にハリケーン「サンディ」が近づいています。
上陸が予測される明日は非常に危険な状況になるだろうとニュースで報道されています。
お店からは水、食料、蝋燭、電池などが売り切れ、人々が一気に押し寄せるため、レジも30分ほど待たなくてはなりません。
オンラインでは飛ぶように「ジェネレーター(発電機)が売れているようです。
昨年の事。
同じ時期に季節外れの大雪が降りました。
さらさらした雪ではなく、水分をたっぷり含んだ雪でした。
我が家の周囲には木がたくさん立ち並び、夏は木陰を作ってくれ、風でサラサラと触れ合う葉が奏でる音色は、なんとも素敵なものです。
しかし、このちょっと早めの大雪には、流石の大木たちもたくさんの枝を落とし、倒れ、我が家の周囲も大変な状況となりました。
真冬であれば、木々の葉っぱも全て落ちていますので、枝に積もる雪に対して木も持ちこたえることができるのですが、この時はまだ緑の葉が生い茂っていました。
枝に葉があるため通常よりも広い面積に雪が積もり、加えて水分を含んでいたため大木が倒れたり、枝が折れてしまいました。
直径2メートルほどの大木が真っ二つに裂けているのを見た時には、自然のなす業に恐れを抱きました。
私の家は、裏に森があり、表正面には街路樹と芝生の中に一本大木が立っています。
これら大木の枝が今にもはちきれんばかりにしなり、弛んでいる状況を見て痛々しく感じました。
そしてその雪の重さに耐えてくれるように祈りました。
この日は、街のあちこちから「どどーん」と低く重い音が聞こえ続けました。
大きな木の枝が落ちている音です。
一晩あけて、朝になると昨夜の吹雪、大雪が嘘のように晴天となりました。
日本で言うところの、台風一過というのはこのような状況なのでしょう。
たくさんの枝が落ちていました。
私は家の周囲を歩いて周り、非常に不思議な感じを覚えました。
とても大きく長い枝が落ちているのですが、全ての枝がまるで家や子供の遊具、外のデッキなどを意図的に避けるようにして落ちていたのです。
まるで何か大きな力が働いて、まっすぐ家や様々なものに直撃しそうなところを、狭い隙間を見つけて落としてくれたような状況でした。
私は「守ってくれてありがとう。」と森や自然に祈り、感謝の言葉を伝えました。
それから数日間は、断線のため電気が使えませんでしたが、蝋燭で灯りをもらい、家族が小さなテーブルに集まって過ごしました。
家の中の電気が消えると、まったく音がしないということにはじめて気づきました。
普段は何らかの電気製品が常に音を立てているのですが、この数日間はシーンとしたものです。
夜になれば自然と暗くなり、蝋燭の淡い明かりの中、トランプをやったり、普段よりたくさん話をしたり。
外に出れば、街中の電気が消えていますので、満点の星が見え、こんなにもたくさんの星があったんだと驚きました。
世界各地で毎日のように自然の災害のため、家をなくし、また大切な人を亡くしたりする方々がたくさんいらっしゃいます。
避けられない自然の災害に対して、各地の被害が最小に収まるようにと願ってやみません。
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